市長の部屋
施政方針
平成28年度 施政方針
平成28年度 施政方針
はじめに
平成27年度第7回天童市議会定例会に当たり、市政運営の基本的な考え方について、所信の一端を申し上げ、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。
平成28年度は、私が市政をお預かりして8年目になります。市長就任以来、私は一貫してマニフェストに掲げた「子育て支援」、「観光・ものづくり」、「スポーツ・文化・健康づくり」の三つの日本一への挑戦、そして、その挑戦を支える「市役所改革」に取り組んでまいりました。
平成27年度につきましては、子育て支援日本一を目指す上で拠点施設となる「子育て未来館 げんキッズ」がオープンしました。今年1月には来場者数が20万人を突破するなど、市民をはじめ多くの方々に親しまれる施設となっており、交流人口の拡大に大きく貢献しています。
また、児童の生活及び活動の場を確保し、快適な環境をつくるため、放課後児童クラブの整備に取り組むとともに、本市の子育て支援の代表的な施策である「中学3年生までの医療費無料化事業」、「第3子以降保育料無料化事業」などを引き続き実施することで、子育て世代を力強く支援してきたところです。
次に、観光・ものづくり日本一への挑戦としては、活力あるまちづくりを進め、農林業の振興、企業誘致の推進や工業団地の整備、観光誘客の促進や商業の活性化など、地域経済の活性化と定住人口の確保を図るための施策に重点的に取り組んできました。
特に、新たな雇用の創出のため整備を行った天童インター産業団地については、企業の誘致に努めた結果、早期分譲を行うことができたほか、更なる雇用創出を図るため、同エリアの2期整備を行っているところです。
また、ふるさと納税については、平成27年上半期の寄附金額及び寄附件数が日本一となり、本市の認知度の向上と地場産業の振興に貢献しました。さらに、「東洋経済 都市データパック」における住み良さランキングにおいて、本市が全国第38位、東北第2位、県内第1位となり、これまでの施策が実を結んできているものと実感しています。
次に、スポーツ・文化・健康づくり日本一への挑戦としては、第4回大会として開催した「天童ラ・フランスマラソン」に、全国から昨年度を上回る約4,500人の申込みがあり、全国ランニング大会100撰にも選ばれるなど、全国でも有数の大会に成長しています。
「市役所改革」及び「職員の意識改革」の面では、駒やかカイゼン運動の実施など、不断の取組を行い、市民サービスの向上に努めているところです。
このように、本市が抱える課題の解決に向けて一歩ずつ着実に進めることができましたのは、議員の皆様をはじめ多くの市民の皆様の御協力の賜物と、深く感謝申し上げます。
さて、国政においては、安倍内閣総理大臣が平成28年を「一億総活躍・元年」の幕開けと位置付けし、少子高齢化に真正面から挑み、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の「新・三本の矢」の実現を目指すとしています。
このような状況の中、本市としては、今年度策定した「天童市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の取組による「まち」と「ひと」と「しごと」の創生と好循環の確立を図りながら、健全な行財政運営を堅持しつつ、平成28年度が最終年度となる第六次天童市総合計画の将来都市像である「笑顔 にぎわい しあわせ実感 健康都市」の実現のため、次の施策を展開していく考えです。
その第一は、「安心して健やかに暮らせるまちづくり」です。
市民の健康づくりや介護サービスの向上、子育て支援などを推進するため、保健と福祉と医療の連携を強化し、きめ細かで総合的な行政サービスを展開します。
中でも、子育て支援については、幅広い分野の施策を連携して実施し、子どもを安心して生み育てることができる環境づくりをより一層推進します。
健康づくりでは、「第二次健康てんどう21行動計画」に基づき、市民一人一人の主体的な健康づくりを推進し、ライフステージに応じて健やかで心豊かに生活できる社会を目指します。
高齢者福祉では、高齢者が元気で安心して生活できるように、社会参加や生きがいづくりを進めるとともに、第6期介護保険事業計画に基づき、高齢社会にふさわしい介護予防事業の積極的な展開と介護サービスの充実を図ります。
第二は、「魅力と活力ある産業のまちづくり」です。
活力ある安定した地域経済の構築や定住人口の確保と増加を図るために、農林業、工業、商業、観光の連携と振興により、元気で活発なまちづくりを進めます。
また、雇用機会の拡大のために、現在整備を進めている天童インター産業団地の早期完成と早期分譲を目指します。
農業政策では、「人・農地プラン」や「農地中間管理事業」の活用により、地域の担い手である認定農業者、集落営農組織及び共同利用組織体の経営基盤の強化を図るための支援を行い、地域営農の発展に必要な事業に取り組みます。
第三は、「緑ある住みよい環境のまちづくり」です。
安全で安心な生活環境の確保は、市民生活の基本となるものです。災害に強く、誰もが利用しやすい機能的な都市基盤の整備をはじめ、消防・防災体制の拡充により、安全で安心なまちづくりに万全を期します。
消防・防災体制の充実については、高機能消防指令センターを整備し、救急時の初動体制の充実を図ります。
自然環境や景観保全の面では、舞鶴山や天童高原の整備を行い、市民の憩いの場、健康づくりの場、そして教育の場の創出を図ります。
また、交通基盤の整備では、地域間交流を促進する上で重要な役割を担う幹線道路の計画的な整備を推進します。
第四は、「生き生きとした人をはぐくむまちづくり」です。
未来を拓く子どもたちが健康で心豊かに成長できるよう、学校、家庭、地域がそれぞれの役割を担い、連携して子育てに取り組みます。
特に、児童の学習環境を整備し、充実した教育が行えるよう、小学校への空調設備の設置を引き続き実施します。また、連携協定を締結している明治大学と産・学・官の分野でさらに密接な連携を図り、市民の生涯学習を支援するとともに、地域の未来を担う人材の育成に努め、活気ある地域社会の実現を目指します。
また、スポーツの面では、天童ラ・フランスマラソンをさらに充実した大会にするとともに、J1復帰を目指すモンテディオ山形や東北楽天ゴールデンイーグルス2軍のホームタウンとして、両チームへの力強い支援を引き続き行っていきます。
第五は、「健全な行財政運営と協働のまちづくり」です。
厳しい財政状況の中、行政サービスを充実させ、魅力あるまちを目指すため、適正で健全な行財政運営に一層努めます。また、より多くの市民がまちづくりに参画できる開かれた市政運営を図るため、行政情報を積極的に発信するとともに、市民と行政が一体となった協働によるまちづくりを進めます。
特に、これまでの行財政改革を発展的に継承し、第六次天童市総合計画が掲げる目標を実現するために策定した「天童市行政経営計画」に基づき、経営資源の有効活用と重点配分及び組織マネジメントにより、行財政改革をより一層推進します。
平成28年度は、私が市政をお預かりして8年目になります。市長就任以来、私は一貫してマニフェストに掲げた「子育て支援」、「観光・ものづくり」、「スポーツ・文化・健康づくり」の三つの日本一への挑戦、そして、その挑戦を支える「市役所改革」に取り組んでまいりました。
平成27年度につきましては、子育て支援日本一を目指す上で拠点施設となる「子育て未来館 げんキッズ」がオープンしました。今年1月には来場者数が20万人を突破するなど、市民をはじめ多くの方々に親しまれる施設となっており、交流人口の拡大に大きく貢献しています。
また、児童の生活及び活動の場を確保し、快適な環境をつくるため、放課後児童クラブの整備に取り組むとともに、本市の子育て支援の代表的な施策である「中学3年生までの医療費無料化事業」、「第3子以降保育料無料化事業」などを引き続き実施することで、子育て世代を力強く支援してきたところです。
次に、観光・ものづくり日本一への挑戦としては、活力あるまちづくりを進め、農林業の振興、企業誘致の推進や工業団地の整備、観光誘客の促進や商業の活性化など、地域経済の活性化と定住人口の確保を図るための施策に重点的に取り組んできました。
特に、新たな雇用の創出のため整備を行った天童インター産業団地については、企業の誘致に努めた結果、早期分譲を行うことができたほか、更なる雇用創出を図るため、同エリアの2期整備を行っているところです。
また、ふるさと納税については、平成27年上半期の寄附金額及び寄附件数が日本一となり、本市の認知度の向上と地場産業の振興に貢献しました。さらに、「東洋経済 都市データパック」における住み良さランキングにおいて、本市が全国第38位、東北第2位、県内第1位となり、これまでの施策が実を結んできているものと実感しています。
次に、スポーツ・文化・健康づくり日本一への挑戦としては、第4回大会として開催した「天童ラ・フランスマラソン」に、全国から昨年度を上回る約4,500人の申込みがあり、全国ランニング大会100撰にも選ばれるなど、全国でも有数の大会に成長しています。
「市役所改革」及び「職員の意識改革」の面では、駒やかカイゼン運動の実施など、不断の取組を行い、市民サービスの向上に努めているところです。
このように、本市が抱える課題の解決に向けて一歩ずつ着実に進めることができましたのは、議員の皆様をはじめ多くの市民の皆様の御協力の賜物と、深く感謝申し上げます。
さて、国政においては、安倍内閣総理大臣が平成28年を「一億総活躍・元年」の幕開けと位置付けし、少子高齢化に真正面から挑み、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の「新・三本の矢」の実現を目指すとしています。
このような状況の中、本市としては、今年度策定した「天童市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の取組による「まち」と「ひと」と「しごと」の創生と好循環の確立を図りながら、健全な行財政運営を堅持しつつ、平成28年度が最終年度となる第六次天童市総合計画の将来都市像である「笑顔 にぎわい しあわせ実感 健康都市」の実現のため、次の施策を展開していく考えです。
その第一は、「安心して健やかに暮らせるまちづくり」です。
市民の健康づくりや介護サービスの向上、子育て支援などを推進するため、保健と福祉と医療の連携を強化し、きめ細かで総合的な行政サービスを展開します。
中でも、子育て支援については、幅広い分野の施策を連携して実施し、子どもを安心して生み育てることができる環境づくりをより一層推進します。
健康づくりでは、「第二次健康てんどう21行動計画」に基づき、市民一人一人の主体的な健康づくりを推進し、ライフステージに応じて健やかで心豊かに生活できる社会を目指します。
高齢者福祉では、高齢者が元気で安心して生活できるように、社会参加や生きがいづくりを進めるとともに、第6期介護保険事業計画に基づき、高齢社会にふさわしい介護予防事業の積極的な展開と介護サービスの充実を図ります。
第二は、「魅力と活力ある産業のまちづくり」です。
活力ある安定した地域経済の構築や定住人口の確保と増加を図るために、農林業、工業、商業、観光の連携と振興により、元気で活発なまちづくりを進めます。
また、雇用機会の拡大のために、現在整備を進めている天童インター産業団地の早期完成と早期分譲を目指します。
農業政策では、「人・農地プラン」や「農地中間管理事業」の活用により、地域の担い手である認定農業者、集落営農組織及び共同利用組織体の経営基盤の強化を図るための支援を行い、地域営農の発展に必要な事業に取り組みます。
第三は、「緑ある住みよい環境のまちづくり」です。
安全で安心な生活環境の確保は、市民生活の基本となるものです。災害に強く、誰もが利用しやすい機能的な都市基盤の整備をはじめ、消防・防災体制の拡充により、安全で安心なまちづくりに万全を期します。
消防・防災体制の充実については、高機能消防指令センターを整備し、救急時の初動体制の充実を図ります。
自然環境や景観保全の面では、舞鶴山や天童高原の整備を行い、市民の憩いの場、健康づくりの場、そして教育の場の創出を図ります。
また、交通基盤の整備では、地域間交流を促進する上で重要な役割を担う幹線道路の計画的な整備を推進します。
第四は、「生き生きとした人をはぐくむまちづくり」です。
未来を拓く子どもたちが健康で心豊かに成長できるよう、学校、家庭、地域がそれぞれの役割を担い、連携して子育てに取り組みます。
特に、児童の学習環境を整備し、充実した教育が行えるよう、小学校への空調設備の設置を引き続き実施します。また、連携協定を締結している明治大学と産・学・官の分野でさらに密接な連携を図り、市民の生涯学習を支援するとともに、地域の未来を担う人材の育成に努め、活気ある地域社会の実現を目指します。
また、スポーツの面では、天童ラ・フランスマラソンをさらに充実した大会にするとともに、J1復帰を目指すモンテディオ山形や東北楽天ゴールデンイーグルス2軍のホームタウンとして、両チームへの力強い支援を引き続き行っていきます。
第五は、「健全な行財政運営と協働のまちづくり」です。
厳しい財政状況の中、行政サービスを充実させ、魅力あるまちを目指すため、適正で健全な行財政運営に一層努めます。また、より多くの市民がまちづくりに参画できる開かれた市政運営を図るため、行政情報を積極的に発信するとともに、市民と行政が一体となった協働によるまちづくりを進めます。
特に、これまでの行財政改革を発展的に継承し、第六次天童市総合計画が掲げる目標を実現するために策定した「天童市行政経営計画」に基づき、経営資源の有効活用と重点配分及び組織マネジメントにより、行財政改革をより一層推進します。
平成28年度予算の大要
次に、平成28年度当初予算の大要について申し上げます。
我が国の経済情勢は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を柱とする経済財政政策の推進により、雇用・所得環境が改善し、原油価格の低下等により交易条件が改善する中で、緩やかな回復基調が続いています。しかしながら、中国をはじめとする新興国経済の景気減速の影響等もあり、輸出や生産活動に弱含みが見られるほか、民間設備投資や個人消費の回復に遅れや地域間でのばらつきもあり、地方によっては経済環境に厳しさが見られるところです。
このような中、国においては、民需主導の好循環を確固たるものにし、財政の持続可能性を維持するため、「強い経済」の実現に向けて、これまでの経済政策を一層強化し、今後、2020年度の基礎的財政収支の黒字化目標の達成に向け、「デフレ脱却・経済再生」への取組と、改革工程表を十分踏まえた歳出・歳入改革を着実に推進するとしています。
また、「一億総活躍社会」の実現に向けた緊急対策や「総合的なTPP関連政策大綱」等に基づき、「希望出生率1.8」、「介護離職ゼロ」に直結する政策や、攻めの農林水産業への転換を図る対策など、必要性・緊急性の高い施策を展開するための補正予算を編成しています。
一方、地方財政に対しては、地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源総額について、平成27年度地方財政計画と実質的に同水準を確保したとしています。地方税、地方譲与税等が伸び、リーマンショック以前の水準にまで回復していることを背景に、地方交付税総額については今年度とほぼ同程度の額を確保しつつ、赤字地方債である臨時財政対策債の発行を大幅に抑制し、一般財源の質の改善を図るとしています。しかしながら、社会保障関係費の自然増や高い水準の公債費が見込まれることなどにより、財源不足が生じている状況は依然として変わりがなく、また、地方交付税の算定方法等の見直しが予定されるなど、国の動向に注視していく必要があります。
こうした中、本市の平成28年度当初予算編成に当たっては、中長期的な視点に立った持続可能な財政運営を確保しながら、第六次天童市総合計画の最終年度として未来創造重点プロジェクトを推進するとともに、「天童市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に積極的に取り組む予算としたところです。
歳入予算については、個人の給与所得の伸びや法人の業績回復等に伴う市民税の増加、新市街地の開発等による固定資産税の増加などにより、市税収入の増加を見込んでいます。全国トップクラスとなったふるさと応援寄附金については今年度の状況等を踏まえ20億円を見込むほか、基金については引き続き効果的な投入を図るとともに、市債を削減することで、基礎的財政収支の黒字化を達成しています。
歳出予算については、高機能消防指令センターの更新整備を行い、消防・救急業務を円滑に行えるようにします。市道清池南小畑線と矢野目高擶線については引き続き整備を進めるとともに、高擶橋の架け替え工事においては2か年工事となる上部工に着手します。
子育て支援については、中学3年生までの医療費無料化、第3子以降保育料無料化にこれまでと同様に取り組むとともに、民間保育所の認可移行を促進するため、施設整備を支援します。また、「乳がん死亡ゼロ」を目指し、検診を拡充するとともに、ピンクリボン運動等による啓発活動を積極的に行います。また、本市を会場に開催される第54回技能五輪全国大会等を支援するほか、天童インター産業団地については、残る区画の整備を進め、更なる企業誘致、雇用促進に努めます。加えて、国の補正予算に伴う事業や追加内示等に伴う事業についても、これを積極的に活用して当初予算と一体的に取り組み、将来の天童市を見据えた魅力あるまちづくりを展開していきます。
この結果、平成28年度の一般会計予算総額は、247億6千万円で、前年度比4億4千万円、1.8パーセントの増としました。また、一般会計及び特別会計並びに企業会計を含めた全会計の予算総額は、461億8,393万3千円で、前年度比9億1,307万5千円、2.0パーセントの増としました。
我が国の経済情勢は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を柱とする経済財政政策の推進により、雇用・所得環境が改善し、原油価格の低下等により交易条件が改善する中で、緩やかな回復基調が続いています。しかしながら、中国をはじめとする新興国経済の景気減速の影響等もあり、輸出や生産活動に弱含みが見られるほか、民間設備投資や個人消費の回復に遅れや地域間でのばらつきもあり、地方によっては経済環境に厳しさが見られるところです。
このような中、国においては、民需主導の好循環を確固たるものにし、財政の持続可能性を維持するため、「強い経済」の実現に向けて、これまでの経済政策を一層強化し、今後、2020年度の基礎的財政収支の黒字化目標の達成に向け、「デフレ脱却・経済再生」への取組と、改革工程表を十分踏まえた歳出・歳入改革を着実に推進するとしています。
また、「一億総活躍社会」の実現に向けた緊急対策や「総合的なTPP関連政策大綱」等に基づき、「希望出生率1.8」、「介護離職ゼロ」に直結する政策や、攻めの農林水産業への転換を図る対策など、必要性・緊急性の高い施策を展開するための補正予算を編成しています。
一方、地方財政に対しては、地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源総額について、平成27年度地方財政計画と実質的に同水準を確保したとしています。地方税、地方譲与税等が伸び、リーマンショック以前の水準にまで回復していることを背景に、地方交付税総額については今年度とほぼ同程度の額を確保しつつ、赤字地方債である臨時財政対策債の発行を大幅に抑制し、一般財源の質の改善を図るとしています。しかしながら、社会保障関係費の自然増や高い水準の公債費が見込まれることなどにより、財源不足が生じている状況は依然として変わりがなく、また、地方交付税の算定方法等の見直しが予定されるなど、国の動向に注視していく必要があります。
こうした中、本市の平成28年度当初予算編成に当たっては、中長期的な視点に立った持続可能な財政運営を確保しながら、第六次天童市総合計画の最終年度として未来創造重点プロジェクトを推進するとともに、「天童市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に積極的に取り組む予算としたところです。
歳入予算については、個人の給与所得の伸びや法人の業績回復等に伴う市民税の増加、新市街地の開発等による固定資産税の増加などにより、市税収入の増加を見込んでいます。全国トップクラスとなったふるさと応援寄附金については今年度の状況等を踏まえ20億円を見込むほか、基金については引き続き効果的な投入を図るとともに、市債を削減することで、基礎的財政収支の黒字化を達成しています。
歳出予算については、高機能消防指令センターの更新整備を行い、消防・救急業務を円滑に行えるようにします。市道清池南小畑線と矢野目高擶線については引き続き整備を進めるとともに、高擶橋の架け替え工事においては2か年工事となる上部工に着手します。
子育て支援については、中学3年生までの医療費無料化、第3子以降保育料無料化にこれまでと同様に取り組むとともに、民間保育所の認可移行を促進するため、施設整備を支援します。また、「乳がん死亡ゼロ」を目指し、検診を拡充するとともに、ピンクリボン運動等による啓発活動を積極的に行います。また、本市を会場に開催される第54回技能五輪全国大会等を支援するほか、天童インター産業団地については、残る区画の整備を進め、更なる企業誘致、雇用促進に努めます。加えて、国の補正予算に伴う事業や追加内示等に伴う事業についても、これを積極的に活用して当初予算と一体的に取り組み、将来の天童市を見据えた魅力あるまちづくりを展開していきます。
この結果、平成28年度の一般会計予算総額は、247億6千万円で、前年度比4億4千万円、1.8パーセントの増としました。また、一般会計及び特別会計並びに企業会計を含めた全会計の予算総額は、461億8,393万3千円で、前年度比9億1,307万5千円、2.0パーセントの増としました。
平成28年度重点施策
次に、平成28年度の重点施策について、第六次天童市総合計画の基本計画に沿って、御説明申し上げます。
(安心して健やかに暮らせるまちづくり)
初めに、「安心して健やかに暮らせるまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
子育て支援の面では、認可保育所や認定こども園への移行を目指す届出保育施設等への支援を行い、保育需要の増加に対応します。また、放課後児童クラブを引き続き整備し、児童の生活と活動の場の確保と、働きながら子育てしやすい社会の実現を目指します。
母子保健については、新たに妊婦超音波検診の助成を行うとともに、天童市ピンクリボン推進事業として乳がん検診の無料クーポン券の交付や検診費の助成を行います。さらに、母子保健コーディネーターを配置し、子どもを安心して生み育てる環境整備と妊娠から出産、育児まで切れ目のない支援を行います。
また、本市の子育て支援を代表する施策である中学3年生までの医療費の完全無料化事業、第3子以降の児童に係る保育料等の無料化事業についても継続して実施するとともに、今年度オープンした「子育て未来館 げんキッズ」を更に魅力あふれる施設として運営していきます。
高齢者福祉については、平成26年度に策定した第6期介護保険事業計画に基づき各種施策を展開します。
特に、近年課題となっている認知症対策に重点を置き、相談体制の確立を図ります。また、地域密着型介護施設の整備を引き続き支援するとともに、健康寿命の延伸を図るため、運動機能の向上事業や健康てんどう元気塾などの介護予防事業を実施します。
健康づくりの面では、スマート健診を拡充し、若年層からの健康づくりの普及を推進します。また、市民が楽しみながら健康づくりに取り組めるよう「Tendoすこやか My進(まいしん)事業」の利用拡大を図ります。
(魅力と活力ある産業のまちづくり)
第二に、「魅力と活力ある産業のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
本市の基幹産業の一つである農業については、サクランボの結実を安定させるため、雨除けテントの部材購入等への助成を行い、生産性及び安全性の向上と効率的な農業経営を促進します。
また、農業の担い手となる新規就農者や農業後継者等に対しては、生産技術や農業経営に関する支援を行っていくほか、引き続き農業生産基盤の整備や生産施設の整備に対する支援を行います。
さらに、農作業の効率化や生産拡大を図るため、農道の現道舗装と天童土地改良区区域内の更生堰地区ほ場整備の支援を実施します。
天童産の農畜産物の消費拡大を促進するため、天童市農業協同組合と連携しながら、昨年に引き続き、首都圏及び関西圏においてのトップセールスと、台湾での「ラ・フランス」と「シャインマスカット」の海外プロモーション活動を実施します。
観光面では、外国からの観光客を積極的に誘客するため、ソーシャルメディアを活用した情報発信を強化するほか、東南アジアでの商談会を開催し、インバウンドを促進します。
中心市街地の活性化については、中心市街地活性化基本方針に基づき、中心市街地商店街等にぎわい創造支援事業に引き続き取り組みます。
産業と雇用の面では、新たに雇用支援専門員を配置し、市内企業とのマッチングによる就労機会の確保に努めます。さらに、新たに立地、移転新設する企業が市内から正規雇用した場合に補助することで、市内産業の振興と就労の安定化を図ります。
また、現在整備を行っている天童インター産業団地の早期分譲を目指すとともに、引き続き3期分譲に向けた整備を実施します。さらに、本市の「地の利」という強みを生かし、新たな工業団地整備の可能性について調査研究を進めていきます。
(緑ある住みよい環境のまちづくり)
第三に、「緑ある住みよい環境のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
環境保全については、新たにペレットストーブ等の購入を支援し、循環型社会の実現と地球温暖化防止抑制の取組を進めます。
交通安全の面では、高齢者による交通事故を減らすため、新たに運転免許証自主返納者にタクシー利用券等を交付し、高齢者が運転免許証を自主返納しやすい環境を提供します。
天童高原については、炊事場、バンガロー、シャワー棟などを整備し、新たな魅力に満ちた市民の憩いの場、健康づくりの場、そして教育の場としての充実を図ります。
天童古城地区については、社会資本整備総合交付金を活用し、幹線道路と連携した道路の整備を行うとともに、天童公園や天童公園駐車場の整備等を行い、地域の歴史と文化を生かしたまちづくりを推進します。
道路整備については、市道清池南小畑線、矢野目高擶線などの幹線道路の改良工事を引き続き推進するとともに、各地域から要望の多い生活関連道路の改良及び維持補修工事についても、計画的に取り組みます。
芳賀地区整備事業については、組合施行で実施している都市計画道路や区画道路等の整備を支援するほか、JR天童南駅の駅前広場の整備と芳賀地区内の街区公園の整備を行います。
また、定住人口の確保を図るため、新たに補助制度を創設し、空き家バンク登録の促進を図るとともに、空き家利活用のための支援制度を拡充し、危険空き家の解消と移住の促進に努めます。さらに周辺集落部のコミュニティを維持するため、山口地区なでしこの里の第2期整備を支援します。また、転入者に対する新たな住宅建設への支援制度により、移住・定住人口の拡大を図るほか、県と連携して奨学金返還支援制度を創設し、大学卒業後の若者のUターンを促進します。
消防活動については、通信指令業務の円滑化を図るため、高機能消防指令センターの整備を行うとともに、市民生活の安全を確保するため、自主防災会等の消火栓ホース及び格納箱の更新を引き続き支援します。
また、自主防災組織育成事業では、自主防災会連絡会に対して、備品購入の支援を行い、組織間の連携強化を図るとともに、新たに自主防災会の資機材等の更新に対する補助を行い、地域防災力の向上を図ります。
防災対策では、北久野本地内に、災害等が発生した際の一時的な避難場所としての機能を持つ都市防災施設を整備します。
(生き生きとした人をはぐくむまちづくり)
第四に、「生き生きとした人をはぐくむまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
明日を担う子どもたちが明るく健全に育つことは、本市の将来において極めて重要です。子どもたちの快適な学習環境を確保するため、昨年度に引き続き、小学校に空調設備を年次計画で整備していきます。
学校教育においては、今年度設置した日新製薬教育振興基金を活用し、小中学校のモデル校においてICT教育や自主学習等の取組を推進し、活力ある学校づくりを行います。
また、すこやかスクールプロジェクトを拡充し、新たに教育委員会内に相談員を配置し、相談体制の充実と、学校と教育委員会の連携強化を図ります。
社会教育の面では、市有施設耐震化実施計画及び社会教育施設等整備計画に基づき、今年度改築を実施している各市立公民館の外構整備等を行います。また、地域づくり委員会が実施するまちづくりフォーラムの開催を支援します。
スポーツの面では、天童ラ・フランスマラソンをさらに魅力に満ちた大会とし参加者を募ることで、「日本一のラ・フランスの里」を全国にピーアールしていきます。
また、平成29年度に本市を主会場として開催される全国高等学校総合体育大会に向け、ジュニア選手層の競技力向上を目指した「ジュニアスポーツ選手育成強化事業」に継続して取り組みます。
モンテディオ山形と東北楽天ゴールデンイーグルスに対する支援や観客数の拡大に積極的に取り組むとともに、ホームタウンTENDO推進協議会を通じて市民応援デーなどを企画し、豊かなスポーツ環境の充実に努めます。
また、グラウンドゴルフ場とパークゴルフ場を市の直営で管理し、生涯を通して誰でも気軽に楽しめるレクリエーションスポーツの普及を目指します。
さらに、2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されていることから、国際交流の促進及び観光振興を図るため、事前キャンプの誘致活動に着手します。
(健全な行財政運営と協働のまちづくり)
第五に、「健全な行財政運営と協働のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
行財政改革については、平成25年度に策定した「天童市行政経営計画」の三つの基本方針である「経営資源の有効活用と重点配分」、「行財政改革の推進による行政経営の効率化」、「組織マネジメントの強化」に基づき、行政サービスの向上を図ります。
人材育成型人事管理制度の充実については、人材育成基本方針で求める職員像を目指し、各種研修事業に取り組みます。また、平成26年度から本格実施した人事評価制度を活用し、職務能力の向上を図ります。
協働のまちづくりの面では、明治大学との連携事業の中で、行政と市民の協働によるまちづくりを実践する地域のリーダーを育成するため、「てんどう未来塾」を引き続き開催します。また、明治大学の学生派遣プログラムを継続して受け入れ、市に対する学生からの政策提言をまちづくりに生かしていきます。
ふるさと納税については、新たに特設サイトを構築し、天童ファンの固定化を図ります。平成28年度も本市の知名度の向上及び地場産業の振興を目指して、より魅力的な地元特産品のメニューを取り揃え充実していきます。
(水道事業)
次に、水道事業について申し上げます。
基幹管路耐震化計画等に基づき、管路耐震化事業を実施します。また、電気・機械設備等更新工事を行うほか、下水道関連工事等を行います。
安全な水の安定供給のため、給水量の減少に対応できる持続可能な経営と水道サービスの充実に努めてまいります。
(病院事業)
次に、病院事業について申し上げます。
近年の病院事業を取り巻く環境は、医師の偏在、慢性的な薬剤師・助産師・看護師不足をはじめ、国の医療制度改革による病床の機能分化の推進などを背景として、依然として厳しい状況にありますが、地域の中核病院として、安全で安心な医療サービスを提供し、市民の信頼と期待に応えられるよう努力してまいります。
平成28年度は、診療報酬の改定が予定されており、また、国の新公立病院改革ガイドラインや県が策定する地域医療構想を踏まえ、地域において必要な医療供給体制を確保するため、天童市民病院中期経営計画の一部見直しを行いたいと考えております。
このような状況の中で、平成28年1月に開設した地域包括ケア病床の運用、健診の充実、医師の確保等を行いながら、職員一丸となって病院経営の健全化を目指してまいります。
(公共下水道事業)
最後に、公共下水道事業について申し上げます。
未普及地域の解消を目指し、管渠(かんきょ)整備を推進するとともに、管渠長寿命化計画等に基づき、老朽管更生工事を実施し、長寿命化を図ります。
雨水(うすい)事業については、清池第1号幹線の雨水(うすい)函渠(かんきょ)築造工事等を実施します。
快適な生活と環境を支える事業として、安全のための更新投資と持続可能な経営の両立に取り組むとともに、下水道サービスの更なる充実に努めてまいります。
以上が各会計における施策の大要であります。
(安心して健やかに暮らせるまちづくり)
初めに、「安心して健やかに暮らせるまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
子育て支援の面では、認可保育所や認定こども園への移行を目指す届出保育施設等への支援を行い、保育需要の増加に対応します。また、放課後児童クラブを引き続き整備し、児童の生活と活動の場の確保と、働きながら子育てしやすい社会の実現を目指します。
母子保健については、新たに妊婦超音波検診の助成を行うとともに、天童市ピンクリボン推進事業として乳がん検診の無料クーポン券の交付や検診費の助成を行います。さらに、母子保健コーディネーターを配置し、子どもを安心して生み育てる環境整備と妊娠から出産、育児まで切れ目のない支援を行います。
また、本市の子育て支援を代表する施策である中学3年生までの医療費の完全無料化事業、第3子以降の児童に係る保育料等の無料化事業についても継続して実施するとともに、今年度オープンした「子育て未来館 げんキッズ」を更に魅力あふれる施設として運営していきます。
高齢者福祉については、平成26年度に策定した第6期介護保険事業計画に基づき各種施策を展開します。
特に、近年課題となっている認知症対策に重点を置き、相談体制の確立を図ります。また、地域密着型介護施設の整備を引き続き支援するとともに、健康寿命の延伸を図るため、運動機能の向上事業や健康てんどう元気塾などの介護予防事業を実施します。
健康づくりの面では、スマート健診を拡充し、若年層からの健康づくりの普及を推進します。また、市民が楽しみながら健康づくりに取り組めるよう「Tendoすこやか My進(まいしん)事業」の利用拡大を図ります。
(魅力と活力ある産業のまちづくり)
第二に、「魅力と活力ある産業のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
本市の基幹産業の一つである農業については、サクランボの結実を安定させるため、雨除けテントの部材購入等への助成を行い、生産性及び安全性の向上と効率的な農業経営を促進します。
また、農業の担い手となる新規就農者や農業後継者等に対しては、生産技術や農業経営に関する支援を行っていくほか、引き続き農業生産基盤の整備や生産施設の整備に対する支援を行います。
さらに、農作業の効率化や生産拡大を図るため、農道の現道舗装と天童土地改良区区域内の更生堰地区ほ場整備の支援を実施します。
天童産の農畜産物の消費拡大を促進するため、天童市農業協同組合と連携しながら、昨年に引き続き、首都圏及び関西圏においてのトップセールスと、台湾での「ラ・フランス」と「シャインマスカット」の海外プロモーション活動を実施します。
観光面では、外国からの観光客を積極的に誘客するため、ソーシャルメディアを活用した情報発信を強化するほか、東南アジアでの商談会を開催し、インバウンドを促進します。
中心市街地の活性化については、中心市街地活性化基本方針に基づき、中心市街地商店街等にぎわい創造支援事業に引き続き取り組みます。
産業と雇用の面では、新たに雇用支援専門員を配置し、市内企業とのマッチングによる就労機会の確保に努めます。さらに、新たに立地、移転新設する企業が市内から正規雇用した場合に補助することで、市内産業の振興と就労の安定化を図ります。
また、現在整備を行っている天童インター産業団地の早期分譲を目指すとともに、引き続き3期分譲に向けた整備を実施します。さらに、本市の「地の利」という強みを生かし、新たな工業団地整備の可能性について調査研究を進めていきます。
(緑ある住みよい環境のまちづくり)
第三に、「緑ある住みよい環境のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
環境保全については、新たにペレットストーブ等の購入を支援し、循環型社会の実現と地球温暖化防止抑制の取組を進めます。
交通安全の面では、高齢者による交通事故を減らすため、新たに運転免許証自主返納者にタクシー利用券等を交付し、高齢者が運転免許証を自主返納しやすい環境を提供します。
天童高原については、炊事場、バンガロー、シャワー棟などを整備し、新たな魅力に満ちた市民の憩いの場、健康づくりの場、そして教育の場としての充実を図ります。
天童古城地区については、社会資本整備総合交付金を活用し、幹線道路と連携した道路の整備を行うとともに、天童公園や天童公園駐車場の整備等を行い、地域の歴史と文化を生かしたまちづくりを推進します。
道路整備については、市道清池南小畑線、矢野目高擶線などの幹線道路の改良工事を引き続き推進するとともに、各地域から要望の多い生活関連道路の改良及び維持補修工事についても、計画的に取り組みます。
芳賀地区整備事業については、組合施行で実施している都市計画道路や区画道路等の整備を支援するほか、JR天童南駅の駅前広場の整備と芳賀地区内の街区公園の整備を行います。
また、定住人口の確保を図るため、新たに補助制度を創設し、空き家バンク登録の促進を図るとともに、空き家利活用のための支援制度を拡充し、危険空き家の解消と移住の促進に努めます。さらに周辺集落部のコミュニティを維持するため、山口地区なでしこの里の第2期整備を支援します。また、転入者に対する新たな住宅建設への支援制度により、移住・定住人口の拡大を図るほか、県と連携して奨学金返還支援制度を創設し、大学卒業後の若者のUターンを促進します。
消防活動については、通信指令業務の円滑化を図るため、高機能消防指令センターの整備を行うとともに、市民生活の安全を確保するため、自主防災会等の消火栓ホース及び格納箱の更新を引き続き支援します。
また、自主防災組織育成事業では、自主防災会連絡会に対して、備品購入の支援を行い、組織間の連携強化を図るとともに、新たに自主防災会の資機材等の更新に対する補助を行い、地域防災力の向上を図ります。
防災対策では、北久野本地内に、災害等が発生した際の一時的な避難場所としての機能を持つ都市防災施設を整備します。
(生き生きとした人をはぐくむまちづくり)
第四に、「生き生きとした人をはぐくむまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
明日を担う子どもたちが明るく健全に育つことは、本市の将来において極めて重要です。子どもたちの快適な学習環境を確保するため、昨年度に引き続き、小学校に空調設備を年次計画で整備していきます。
学校教育においては、今年度設置した日新製薬教育振興基金を活用し、小中学校のモデル校においてICT教育や自主学習等の取組を推進し、活力ある学校づくりを行います。
また、すこやかスクールプロジェクトを拡充し、新たに教育委員会内に相談員を配置し、相談体制の充実と、学校と教育委員会の連携強化を図ります。
社会教育の面では、市有施設耐震化実施計画及び社会教育施設等整備計画に基づき、今年度改築を実施している各市立公民館の外構整備等を行います。また、地域づくり委員会が実施するまちづくりフォーラムの開催を支援します。
スポーツの面では、天童ラ・フランスマラソンをさらに魅力に満ちた大会とし参加者を募ることで、「日本一のラ・フランスの里」を全国にピーアールしていきます。
また、平成29年度に本市を主会場として開催される全国高等学校総合体育大会に向け、ジュニア選手層の競技力向上を目指した「ジュニアスポーツ選手育成強化事業」に継続して取り組みます。
モンテディオ山形と東北楽天ゴールデンイーグルスに対する支援や観客数の拡大に積極的に取り組むとともに、ホームタウンTENDO推進協議会を通じて市民応援デーなどを企画し、豊かなスポーツ環境の充実に努めます。
また、グラウンドゴルフ場とパークゴルフ場を市の直営で管理し、生涯を通して誰でも気軽に楽しめるレクリエーションスポーツの普及を目指します。
さらに、2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が予定されていることから、国際交流の促進及び観光振興を図るため、事前キャンプの誘致活動に着手します。
(健全な行財政運営と協働のまちづくり)
第五に、「健全な行財政運営と協働のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
行財政改革については、平成25年度に策定した「天童市行政経営計画」の三つの基本方針である「経営資源の有効活用と重点配分」、「行財政改革の推進による行政経営の効率化」、「組織マネジメントの強化」に基づき、行政サービスの向上を図ります。
人材育成型人事管理制度の充実については、人材育成基本方針で求める職員像を目指し、各種研修事業に取り組みます。また、平成26年度から本格実施した人事評価制度を活用し、職務能力の向上を図ります。
協働のまちづくりの面では、明治大学との連携事業の中で、行政と市民の協働によるまちづくりを実践する地域のリーダーを育成するため、「てんどう未来塾」を引き続き開催します。また、明治大学の学生派遣プログラムを継続して受け入れ、市に対する学生からの政策提言をまちづくりに生かしていきます。
ふるさと納税については、新たに特設サイトを構築し、天童ファンの固定化を図ります。平成28年度も本市の知名度の向上及び地場産業の振興を目指して、より魅力的な地元特産品のメニューを取り揃え充実していきます。
(水道事業)
次に、水道事業について申し上げます。
基幹管路耐震化計画等に基づき、管路耐震化事業を実施します。また、電気・機械設備等更新工事を行うほか、下水道関連工事等を行います。
安全な水の安定供給のため、給水量の減少に対応できる持続可能な経営と水道サービスの充実に努めてまいります。
(病院事業)
次に、病院事業について申し上げます。
近年の病院事業を取り巻く環境は、医師の偏在、慢性的な薬剤師・助産師・看護師不足をはじめ、国の医療制度改革による病床の機能分化の推進などを背景として、依然として厳しい状況にありますが、地域の中核病院として、安全で安心な医療サービスを提供し、市民の信頼と期待に応えられるよう努力してまいります。
平成28年度は、診療報酬の改定が予定されており、また、国の新公立病院改革ガイドラインや県が策定する地域医療構想を踏まえ、地域において必要な医療供給体制を確保するため、天童市民病院中期経営計画の一部見直しを行いたいと考えております。
このような状況の中で、平成28年1月に開設した地域包括ケア病床の運用、健診の充実、医師の確保等を行いながら、職員一丸となって病院経営の健全化を目指してまいります。
(公共下水道事業)
最後に、公共下水道事業について申し上げます。
未普及地域の解消を目指し、管渠(かんきょ)整備を推進するとともに、管渠長寿命化計画等に基づき、老朽管更生工事を実施し、長寿命化を図ります。
雨水(うすい)事業については、清池第1号幹線の雨水(うすい)函渠(かんきょ)築造工事等を実施します。
快適な生活と環境を支える事業として、安全のための更新投資と持続可能な経営の両立に取り組むとともに、下水道サービスの更なる充実に努めてまいります。
以上が各会計における施策の大要であります。
この記事に関するお問い合わせ
担当課: 総務部市長公室
tel: 023-654-1111
fax: 023-653-0704