市長の部屋
施政方針
平成29年度 施政方針
はじめに
平成28年度第6回天童市議会定例会に当たり、市政運営の基本的な考え方について、所信の一端を申し上げ、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。
平成29年度は、私が市政をお預かりして9年目となり、策定を予定している第七次天童市総合計画の初年度でもあります。市長就任以来、一貫して行ってきた「子育て支援」、「観光・ものづくり」、「スポーツ・文化・健康づくり」の三つの日本一への挑戦、そして、その挑戦を支える「市役所改革」は、一歩ずつ着実に進んでおりますが、これらの日本一への挑戦は、さらなる高みを目指し、継続して取り組んでいくべきものと考えております。
平成28年度を振り返りますと、子育て支援日本一への挑戦として、本市の子育て支援の代表的な施策である「中学3年生までの医療費無料化事業」や「第3子以降保育料無料化事業」を引き続き実施するとともに、子育てをする母親への支援として、乳がんで亡くなる人を「ゼロ」にすることを目的に、天童市ピンクリボンスリースマイル運動を展開してきました。その中で実施している市民病院との連携によるイブニング乳がん健診は、予約が取りづらくなるほど関心の高い事業となりました。
また、健康センターに母子保健コーディネーターの「ママ&チャイルドコンシェルジュ」を配置し、結婚から育児期までの一貫した切れ目のない支援を行っているところです。
次に、観光・ものづくり日本一への挑戦としては、活力あるまちづくりを進め、農林業の振興、企業誘致や工業団地の整備、観光誘客の促進や商業の活性化など、地域経済の活性化と定住人口の確保を図るための施策に重点的に取り組んでまいりました。
特に、新たな雇用の創出のため整備を行った天童インター産業団地については、企業の誘致に努めた結果、順調に分譲が進んでおります。
ふるさと納税については、競合する自治体が増え、厳しい状況にありますが、寄附額が全国第3位となった昨年度と同水準の寄附をいただいており、知名度の向上はもとより、本市特産品の高い品質が全国に認められている結果と考えております。
次に、スポーツ・文化・健康づくり日本一への挑戦としては、第5回大会として開催した「天童ラ・フランスマラソン2016」に、全国から昨年度を上回る約5,500人の申込みがあり、RUNNET(ランネット)のハーフマラソンの部では、数ある大会の中で全国第8位という高い評価を受けております。
また、地域の社会教育、生涯学習、地域づくりなどの活動拠点となる成生、蔵増、高擶の市立公民館3館は昨年3月に新築整備が完了し、地域の方々から愛される施設となっているところであります。
「市役所改革」及び「職員の意識改革」の面では、職員の接遇改善に継続して努めるとともに、駒やかカイゼン運動の取組により、心の通う窓口サービスの実現に努めているところであります。
このように、本市が抱える課題の解決に向けて一歩ずつ着実に進めることができましたのは、議員の皆様をはじめ多くの市民の皆様の御協力の賜物と、深く感謝申し上げます。
さて、国政においては、安倍内閣総理大臣が施政方針演説の中で、次の世代が夢を持って頑張ることのできる日本を創り上げるため、地方創生や制度改革により経済の好循環を生み出すとともに、働き方改革の推進などによる一億総活躍の国創り、個性を大切にする教育の再生などに取り組むとしています。
このような状況の中、本市としては、第七次天童市総合計画を策定し、子どもから高齢者までが心身共に健康で、あらゆる産業が健全に発展し、暴力や犯罪・交通事故がなく、スポーツや芸術文化に親しめ、健全な行財政を行う「日本一の健康都市」を目指して、各種の施策を積極的に展開していく考えです。
その実現のために取り組む施策の概要を分野別に御説明します。
初めに、「福祉・医療・子育て」関係です。
市民の健康づくりや介護サービスの向上、子育て支援などを推進するため、保健と福祉と医療の連携を強化し、きめ細かな行政サービスを展開します。
子育て支援については、保育環境のより一層の充実を図るとともに、子どもを安心して生み育て、そして親が働くことのできる環境づくりを推進し、さらに、一人親世帯への支援にも力を注いでいきます。
健康づくりでは、「第二次健康てんどう21行動計画」に基づき、市民一人一人の主体的な健康づくりを推進し、ライフステージに応じて健やかで心豊かに生活できる社会を目指します。
高齢者福祉では、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるように、社会参加や生きがいづくりを進めるとともに、第六期介護保険事業計画に基づき、高齢社会にふさわしい介護予防事業や、認知症の方とその家族への支援を拡充します。
第二は、「農林業・商工業・観光・雇用」関係です。
あらゆる産業分野でバランスのとれた本市の強みを生かし、農林業、商業、工業、観光の連携と振興、そして先を見据えた施策により、元気で活力に満ちた地域経済の構築とまちづくりを進めます。
また、雇用機会の拡大と安定した雇用環境の確保のために、新たな工業団地の整備に向けた準備を進め、優良企業の誘致に継続して取り組みます。
農業政策では、「人・農地プラン」や「農地中間管理事業」の活用により、地域の担い手である認定農業者、集落営農組織及び共同利用組織体の経営基盤の強化を図るための支援を行い、地域営農の発展に必要な事業に取り組みます。
第三は、「都市基盤・生活環境・防災」関係です。
安全かつ安心で潤いのある生活環境の確保は、市民生活の基本となるものです。災害に強く、誰もが利用しやすい機能的な都市基盤の整備をはじめ、消防・防災体制の充実により、安全で安心なまちづくりに努めます。
自然環境と景観保全では、愛宕沼周辺整備に継続して取り組むほか、集落公園の整備を行い、憩いと潤いのある空間の創出を図ります。
また、交通基盤の整備では、広域幹線道路や地域間交流の重要な役割を担う幹線道路の計画的な整備を推進します。
第四は、「教育・文化・スポーツ」関係です。
未来を拓く子どもたちが健康で心豊かに成長できるよう、学校、家庭、地域がそれぞれの役割を担い、連携して子育てに取り組みます。
学校教育では、活力ある学校づくりを進めるとともに、グローバル社会の進展に対応し、英語力の向上を目指した取組を強化します。また、児童の学習環境を整備し、充実した教育が行えるよう、小学校への空調設備の設置を引き続き実施するとともに、ICT機器や教材等の拡充を図ります。
地域連携では、連携協定を締結している明治大学と産・学・官の分野でさらに密接な連携を図り、市民の生涯学習を支援するとともに、地域の未来を担う人材の育成に努め、活気ある地域社会の実現を目指します。
また、スポーツでは、天童ラ・フランスマラソン大会をさらに充実したものとするとともに、ホームタウンスポーツへの支援や、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の事前キャンプの誘致と全国高等学校総合体育大会の成功に向け努力していきます。
第五は、「行財政運営・市民参画」関係です。
公共施設の耐震化や建替えなどが続き厳しい財政状況にある中、行政サービスの質を向上させ、健全な行財政運営に一層努めます。
また、より多くの市民がまちづくりに参画できる開かれた市政運営を図るため、行政情報を積極的に発信するとともに、市民と行政が一体となった協働によるまちづくりを進めます。
平成29年度予算の大要
次に、平成29年度当初予算の大要について申し上げます。
我が国の経済情勢は、アベノミクスの取組の下、雇用・所得環境が改善し、緩やかな回復基調が続いていますが、年度前半には海外経済で弱さが見られたほか、国内経済についても、個人消費及び民間設備投資は力強さを欠いた状況となっております。物価の動向においても、これまでの原油価格の下落の影響等により、前年比で伸びが低下しています。財政状況も、国・地方を合わせた債務残高がGDPの2倍程度に膨らみ、更なる増加が見込まれるとともに、国債費が一般会計歳出総額の2割以上を占めるなど、引き続き厳しい環境にあります。
このような中、国においては、デフレから脱却し、しっかりと成長していく道筋を付けるため、「未来への投資を実現する経済対策」を取りまとめています。また、今後の経済財政運営に当たっては、引き続き「経済再生なくして財政健全化なし」を基本に、経済成長の実現と財政健全化目標の達成を目指し、経済対策による内需の下支えとともに、民需主導の持続的な経済成長と一億総活躍社会の着実な実現につなげていくとしています。財政健全化については、2年目となる「経済・財政再生計画」及び「経済・財政再生アクション・プログラム2016」にのっとり、これまでの歳出改革を強化するとしています。
一方、平成29年度の地方財政対策では、地方の安定的な財政運営に必要となる地方税、地方交付税等の一般財源総額について、平成28年度地方財政計画を上回る額を確保することとしています。しかしながら、国税収入が見込みを割り込んだこと、高齢化に伴う社会保障関係費の自然増が見込まれることなどにより、平成28年度を上回る財源不足額が生じています。
こうした中、本市の平成29年度当初予算編成に当たっては、中長期的な視点に立った持続可能な財政運営の確保はもとより、不要不急な経費や事業の見直し、本市の特徴的な施策への重点化等を念頭に、更なる発展に向けた施策の展開を支える予算としたところであります。
歳入予算については、給与所得の伸びによる個人市民税、景気の回復傾向を受けた法人市民税、新市街地の開発や工業団地の整備等に伴う固定資産税などにより、市税収入の増加を見込んでおります。全国屈指のふるさと応援寄附金については、現状等を踏まえ、25億円を見込むほか、投資的事業の縮小に合わせた市債の削減により、基礎的財政収支を黒字としております。
歳出予算については、介護保険事業計画に基づく地域密着型特別養護老人ホームの整備と、保育需要に対応するための認可保育所の整備を支援します。スポーツや文化を通した交流を図るため、
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のホストタウンに係る取組や天童ラ・フランスマラソン大会の拡充などを行うとともに、本市を会場に開催される全国高等学校総合体育大会を支援します。スポーツ施設整備基金を創設し、将来を見据えた施設整備等を目指します。将棋のまちとしての振興を図るため、人間将棋などの機会を捉えたPRに取り組みます。継続した企業誘致と雇用環境の確保、産業の活性化を図るため、新たな工業団地の整備に向けた準備を進めます。市道清池南小畑線については、平成29年内の開通を目指すとともに、2年目となる高擶橋の架け替え工事を完成に向けて着実に実施します。消防団の防災力強化に向けて、資機材整備や車両整備などを拡充するほか、消防団再編の一環として長岡地区に分団を新設します。小学校の空調設備整備については、国の補正に伴う繰越予算とともに計画的に取り組みます。学校教育環境におけるICT機器の整備等を進め、探求型の学習等を推進します。英語教育の強化を図るため、英語指導助手の人員を倍増させるとともに、新たに、実用英語技能検定の検定料を全額補助します。また、本市を代表する施策である子育て支援については、第3子以降の保育料無料化とともに、新たに、学校給食費について、第3子以降の多子世帯と低所得世帯を対象とした無料化事業を実施します。加えて、中学生までの医療費無料化を高校生(18歳)までに拡大します。教育施策及びこれらの子育て支援の充実を図り、更なる魅力あるまちづくりを展開してまいります。
この結果、平成29年度の一般会計予算総額は、242億9千万円で、前年度比4億7千万円、1.9パーセントの減としました。これは、放課後児童クラブ新築、高機能消防指令センター更新などの事業完了や、天童高原施設整備事業、清池南小畑線整備事業などの補助事業終了により、投資的事業が減少したことによるものです。また、一般会計並びに特別会計、企業会計を含めた全会計の予算総額は、460億7,938万4千円で、前年度比1億454万9千円、0.2パーセントの減としました。
平成29年度重点施策
次に、平成29年度の重点施策について、御説明申し上げます。
(福祉・医療・子育て関係)
初めに、「福祉・医療・子育て」に関わる施策について申し上げます。
子育て支援の面では、民間の認可保育所の新設等への支援を行うとともに、保育士確保のための施策を展開し、今後見込まれる保育需要に対応します。また、放課後児童クラブの運営を支援することにより、児童の生活と遊びの場を確保し、働きながら子育てしやすい社会の実現を目指します。
母子保健については、天童市ピンクリボン推進事業として乳がん検診の無料クーポン券の交付や検診費の助成を行います。さらに、母子保健コーディネーターや発達支援専門員の配置などを通し、子どもを安心して生み育てる環境整備と結婚から育児期まで切れ目のない支援を行います。
また、本市が他自治体に先駆けて実施してきた中学3年生までの医療費無料化事業は、その内容をさらに発展させ、対象の範囲を高校生(18歳)にまで拡大し、子育て世代を支援します。
高齢者福祉については、高齢者の健康増進施設として利用されているかまた荘の改修に向けて、基本構想を策定します。
また、地域密着型特別養護老人ホームの整備を支援するほか、地域におけるいきいきサロンの活動の充実に向けた支援を展開し、高齢者の心身の健康増進を図るとともに、運動機能の向上事業や健康てんどう元気塾などの活動を通し介護予防に努めます。
健康づくりの面では、第二次健康てんどう21行動計画に基づき、若年層からの健康づくりの普及を推進します。また、市民が楽しみながら健康づくりに取り組めるよう「Tendo すこやか My 進(まいしん)事業」の利用拡大を図ります。
また、市民保養施設ゆぴあは、市民をはじめ県内外からの観光客の利用も多く、休日において慢性的な駐車場不足が生じていることから、駐車場の拡張事業に取り組み、利便性の向上を図ります。
(農林業・商工業・観光・雇用関係)
第二に、「農林業・商工業・観光・雇用」に関わる施策について申し上げます。
農業の面では、サクランボの結実を安定させるため、雨除けテントの部材購入等への助成を行い、生産性及び安全性の向上と効率的な農業経営を促進します。
また、農業の担い手となる新規就農者や農業後継者等に対しては、生産技術や農業経営に関する支援を行っていくほか、引き続き農業生産基盤や生産施設の整備に対する支援を行います。
天童産の特産果実の消費拡大を促進するため、天童市農業協同組合と連携しながら、首都圏及び関西圏においてトップセールスを行うほか、平成29年度は、昨年度に引き続き台湾と香港において海外プロモーション活動を実施します。
本市の知名度の向上と地場産業の振興を目的としたふるさと納税については、返礼品の高品質の維持に努め、天童ブランドを全国に発信するほか、新たに構築した特設サイトを活用し、天童ファンの固定化を推進します。
観光の面では、将棋のまちを全国に発信していくため、動画サイトを活用したプロモーション事業に取り組みます。さらに、本市を訪れる観光客と市内将棋愛好者との交流による将棋の普及を目指し、将棋交流室における指導体制を充実します。
中心市街地の活性化については、中心市街地活性化基本方針に基づき、中心市街地商店街等にぎわい創造支援事業に引き続き取り組みます。
また、天童インター産業団地の分譲が順調に進み短期間で完了したことから、新たな工業団地の整備に向けた準備を進めていきます。
(都市基盤・生活環境・防災関係)
第三に、「都市基盤・生活環境・防災」に関わる施策について申し上げます。
道路整備の面では、広域幹線道路ネットワークの形成上重要な路線となる市道清池南小畑線の道路改良工事を進め、平成29年内の開通を目指すとともに、各地域から要望の多い生活関連道路の改良及び維持補修工事についても、計画的に取り組みます。
また、東北中央自動車道のスマートインターチェンジの設置に関し検討を始めます。
芳賀地区整備事業については、JR天童南駅の駅前広場と街区公園の整備を行います。
また、市外から転入し住宅を新築又は購入した世帯に対して費用の一部を補助する制度を市内の子育て世帯にも拡充し、移住人口の増加に加え、定住人口の維持を図ります。
公共交通の面では、高齢社会の進展に伴い、社会生活を営む上で民間バスや市営バス、予約制乗合タクシーなどの公共交通の重要性が高まっていることから、運行の確保とともに利便性の向上に取り組みます。
消防の面では、高擶地区を所管する消防団の第8分団から長岡地区を分離再編するとともに、市民生活の安全を確保するため、消防団車両の整備を進めます。
また、自主防災組織育成事業では、自主防災会連絡会に対して、備品購入や資機材等の更新に対する補助を行い、地域防災力の向上を図ります。
防犯の面では、LED公衆街路灯について、芳賀土地区画整理事業地内などの未整備地区への整備を推進します。
交通安全の面では、高齢者による交通事故を減らすため、運転免許証自主返納者に対しタクシー利用券等を交付します。
(教育・文化・スポーツ関係)
第四に、「教育・文化・スポーツ」に関わる施策について申し上げます。
学校施設整備の面では、子どもたちの快適な学習環境を確保するため、昨年度に引き続き、小学校に空調設備を年次計画により整備するとともに、教育用コンピューターのタブレット端末への更新や電子黒板の導入を図ります。
学校教育の面では、日新製薬教育振興基金を活用し、モデル校において実施しているICT教育の取組を拡大するとともに、生徒への自主学習支援の取組を市内の全中学校に拡大し、特色と活力のある学校づくりを進めます。
英語教育については、中学生の実用英語技能検定の検定料を全額補助する新たな支援策を講じるほか、市内の小中学校に派遣している英語指導助手を現在の4人から8人に増員し、語学力の向上を図ります。
また、新たな取組として、第3子以降の学校給食費を全額補助する制度を新設し、多子世帯の経済的な負担軽減を図ります。
社会教育の面では、各地域に設置している地域づくり委員会活動を引き続き支援します。また、舞鶴山で行っている天童古城発掘調査については、東郭部分から山頂の主郭部分へと調査範囲を拡大します。
スポーツの面では、天童ラ・フランスマラソン大会について、募集枠を拡大するなど、さらに魅力的な大会とし、本市を全国にピーアールしていきます。
また、本市を主会場として45年振りに開催される全国高等学校総合体育大会について、総合開会式や、陸上競技及び男子バレーボール競技の運営に努めます。
さらに、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、ホストタウン交流事業に取り組み、国際交流の促進及び観光振興を図るとともに、事前キャンプの誘致活動を推進します。
本市を本拠地等とするモンテディオ山形、東北楽天ゴールデンイーグルス及びパスラボ山形ワイヴァンズのプロスポーツについて、ホームタウンTENDO推進協議会と連携し支援するほか、市民応援デーを企画し観客数の拡大に努め、市民やスポーツ団体との交流を促進し、地域スポーツの活性化を推進します。
また、本市へのモンテディオ山形新スタジアム建設に対する支援やスポーツ施設の整備に向けて、新たにスポーツ施設整備基金を創設します。
(行財政運営・市民参画関係)
第五に、「行財政運営・市民参画」に関わる施策について申し上げます。
本市の総合的かつ計画的なまちづくりの指針となる第七次天童市総合計画を策定します。
行財政運営については、不断の市役所改革を進め、行政サービスの向上を図るとともに、グローバルな視点を持って本市を取り巻く社会情勢の変化に敏感に対応しつつ、持続可能な財政運営に努めます。
人材育成型人事管理制度の充実については、人材育成基本方針で求める職員像を目指し、各種研修事業に取り組みます。また、人事評価制度を活用し、職員の職務能力の向上を図ります。
協働のまちづくりの面では、明治大学との連携事業の中で、行政と市民の協働によるまちづくりを実践する地域のリーダーを育成するため、「てんどう未来塾」を引き続き開催します。また、各地域や団体から好評を博している地域いきいき講座の開催を通し、知識の習得や人材の育成を推進します。
(水道事業)
次に、水道事業について申し上げます。
基幹管路耐震化計画等に基づき、管路耐震化事業を実施します。また、耐用年数に応じた配水設備の電気・機械設備等更新工事を行うなど、適切で効率的な投資を行います。
安全な水の安定供給を継続的に実施するため、給水量の減少に対応できる持続可能な経営と水道サービスの充実に努めてまいります。
(病院事業)
次に病院事業について申し上げます。
平成29年度は、入院・外来患者数の増加による医業収益の増、職員の新陳代謝及び人員体制の見直しによる人件費の削減、診療体制の充実等に取り組むことにより、中期経営計画の目標に掲げた黒字予算としております。
また、市のピンクリボン運動を推進するためのデジタル乳房X線撮影装置の導入と健診の充実、地域包括ケア病床の運用と地域包括ケアシステムの構築、ジェネリック医薬品の利用促進、地域医療学習推進事業等を行うことにより、地域の中核病院として、安全で安心な医療サービスを提供し、市民の信頼と期待に応えられるよう努力してまいります。
(公共下水道事業)
最後に、公共下水道事業について申し上げます。
管渠長寿命化計画等に基づき、老朽管更生工事を実施し、長寿命化と耐震化を図る投資を行います。
また、雨水事業については、中里地区浸水対策工事等を実施します。
快適な生活と環境を支える事業として、管渠の更新投資と持続可能な経営の両立に取り組むとともに、下水道サービスのさらなる充実に努めてまいります。
以上が各会計における施策の大要であります。
担当課: 総務部市長公室
tel: 023-654-1111
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